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Pragmatic ball boy

iOSを中心にやってる万年球拾いの老害エンジニアメモ

ザッポス伝説

オンライン靴店ザッポスのCEOトニー・シェイの生い立ちからAmazonへの買収までについて書かれた本。
メインの話は経営に関することですが、それに至るまでの話も成功したことから失敗したことまでリアルに描かれていておもしろいです。

ザッポスの企業文化、経営についてだけでも読んだだけでもかなり勉強になります。
ですが、なぜこういう経営にいたったのか、どうしてこういう企業文化ができるに至ったのかについては、最初から読んだほうがより納得出来るかと思いますので、是非全文読むことをおすすめします。



ザッポスはAmazonへ買収されたことくらいしか知らなくてたまたまiPhoneアプリで無料だったので読みました。
ザッポスCEOのトニー・シェイは幼いころから自分で考えてビジネスをしていたってところから生まれながらにしてビジネスのセンスがあったことが伺え、若くしてリンクエクスチェンジをマイクロソフトに売却して大成功します。しかし、リンクエクスチェンジのようにとんとん拍子でうまくいくことは珍しく、ザッポスでは資金調達や流通システムなどで苦難の連続で常に綱渡りのような状態で会社をやりくりするなど、いくら素晴らしいサービスでもやはりスタートアップというものの難しさが感じられました。特にベンチャーキャピタルからの資金提供は怖いなと思いました。ザッポスは単にAmazonへ買収されたのかと思っていましたが、文字通りの「買収」ではなく、実際にはザッポスにとって最善の選択がAmazonと「組む」ことだったことがわかりました。
また、苦難を乗り越える上で交友関係の広さについて改めて重要性を感じました。とくにスタートアップ系の経営者のかたたちの動きが活発なのもこういうことから来ているのかもしれません。
最後に企業としてのザッポスについてですが、サウスウエストと似ているなという印象です。どちらも顧客満足について各社員が裁量を持って自分自身で考えて行動している点が似ていると感じました。それがなぜできているかというとザッポスは強い企業文化を持ち、だれもがそれを理解していることにあります。企業文化は真似することはできず、企業文化をきちんと持たない企業がザッポスと同じことをやっても社員が同じ方向を向いていないためうまくいかないでしょう。
どの会社も創業当時はみんな同じ方向を向いているため、たいていうまくいくと思いますが、やはりだんだん会社が大きくなるに連れていろんな目的を持った人が入ってくるようになりうまく回らなくなり、一度そうなってしまうとなかなか補正がきかないというのがいわゆる大企業病なんだなと改めて思い知らされました。そこをうまく大企業病にならないように成長させたのがザッポスの最もすごい所だと思いました。