The Pragmatic Ball boy

iOSを中心にやってる万年球拾いの老害エンジニアメモ

OnLab Data Conferenceに参加してきた

Onlab Data Conferenceに参加してきました。

データ分析に使えるサービスはよく知らなかったのでとても勉強になりました。
リーン・スタートアップでも言われていますが、検証するためにはデータが非常に重要で、それを行うためには、何を分析するのかという目的が必要で、さらには分析するためのデータが必要です。そのデータを集めるにはサービスをローンチする際にあらかじめそういった仕掛けを埋め込んでおかなければならないわけで、速くサービスを出すにはこういったデータ解析サービスをうまく活用していくことは必須だと思いました。
データをものすごく見ることも重要ですが、それをやりすぎると局所解に陥ってしまうというところのさじ加減も肝心だなと。
サービスの序盤のようにユーザーが少ないときは、母数も少ないのでデータ解析に頼るよりはユーザー一人ひとりにフォーカスをあてて話をするといったアナログなやり方のほうがいいという意見にはすごく同意でした。

予測分析 Peter Skomoroch(LinkedIn)

予測から戦略を立てるという例で映画シャーロック・ホームズをあげていました。
ストリートファイトでシャーロック・ホームズは予測から戦略を立てて戦っていて、戦い方は日頃から練習でつちかっている。
ビジネスでもストリートファイトのように考える。
データをしっかり見て分析する(例:ヤギと男と男と壁と

データを壊すくらいデータをみる。
John Rauserのプレゼンを見るといい
平均は見ても意味が無い。大事な特徴的なデータが平滑化されてしまう。
データと直感だけではだめ、アルゴリズムに基づいている必要がある

・データはどのように反映している?
・意思決定へのサジェスチョンに使っている。ある特定のユーザーをとりあげて分析したり、A/Bテストを少数のユーザーに対して行う

データは適切な場所に保存することが重要、これには最初から準備しておく必要がある。
何かを消すときも消さずに消したことを保存しておいたほうがいい。
オートコンプリートを用意しておくことで最初からデータを整形できてデータ整理にもいいし、ユーザーにとてもよい。
一つひとつの数字を深掘りしていくことが重要
まずはユーザを集めてからデータを解析したほうがいい。(母数が小さいと統計が難しい
・データサイエンティストにはどんなひとがむいてる?
・ある程度のコーディングスキルと科学のバックグラウンド

アナリティクス・アクセス解析・KPI設定 Hiten Shah(KISSmetrics)

アクションができるメトリクスにフォーカスする。
GoogleAnalyticsでとれるようなデータはVanity Metricsだ。
例えばPage Viewとか。trafficが多いからといって必ずしもビジネスには役に立たない。
web analyticsでなくcustomer analyticsでないといけない。
すべての経験(ユーザー行動)をトラックする。
データを個々のユーザとひもづけることによって匿名状態でも個人の行動を解析することが可能。
ユーザーは複数のチャネルから来るので、カスタマーベースでトラッキングする必要がある。だれが価値のあるユーザーか(そのユーザーはどこからきてるか)みつけるのに役立つ。
重要なアクションをしたのはなぜか、など全体のカスタマーライフサイクルをトラッキングする。
速く学ぶ必要がある。他より速く学ぶのが勝つ方法。
・生涯価値を予測するには?
・単純な計算でもいいので予測をたてること。すでにあるサービスをモデルにする。
・仮設を立てるところから始め、どういったリスクが伴うのか知っておく

・プロダクトが市場にフィットするか?
・この製品がなくなったらどう思うか考えてみる。

・ユーザーが少ない時は?
・個々の人に落としこむ

HowToListenToYourUsers Pete Koomen (Optimezely)

これが正しいと思ってやるのはナンセンス。
必ずしもうまくいくとは限らない。

最初のサービスは4ヶ月かけてつくったが誰もやらなかったし、お金は全く儲からなかった。
次のサービスは1ヶ月で初歩的なのをつくったがだめだったのでやめた。
OptimizelyはA/Bテストを簡単にできるサービス。

・作る前に10人くらいのユーザの重要な問題にフォーカスする。
モックをつくる。仮設をつくるための情報を集める
・ユーザーと話す。人々は改善への貢献はそんなに嫌がらない。
そして売ることが大切(金を払う価値のあるものをつくる)
中古車屋のセールスマンみたいなのはつかってはだめ
近道するのも重要(例えば、期間毎にライセンス料を変えていたけど、実はライセンスが切れたときの実装は入れていなかったけどだれも気にしなかった)
スケーリングは気にしなくていい
ユーザーが利用をやめたときが分析するいいタイミング。
キャンセルボタンを消して、メールを送らないとキャンセルできないようにして、その時にユーザーになんでやめたのかを聞いたりした。
Flurry,Kontagent,KISSmetricsとかで分析する。
アクションがとれるデータとしてはA/Bテストがある。ただし十分なトラフィックが必要。
ただしRefinement = design decision ではない。

・テスト期間はどれくらい必要?
・最低2週間(トラフィックがある場合)。統計上必要な量で決まる。

QualitativeData and UX  Chrix Palmeiri (AQ)

・UX どう感じ、どう使い、どう説明するのか
 ユーザーテストは対象は知り合いでもいいからやったほうがあいい

・質問票
 ユーザーテストをやるタイミングはユーザーのニーズとギャップがあるとき
 何にわくわくしているかわからないとき
 例えば、サインアップのときになぜ、何に期待してサインアップしたのか簡単な質問をしてプロダクトのフォーカスを決めた

・ユーザービリティテスト
 大きな質問を2,3する。
 スクリプトを作る。
 オープンエンドな質問とクローズタスク
  1.目的を説明
  2.タスクごとにコンテキストを設定する
  3.すべて声に出す(だまったら質問する)
  4.できるだけメモをとる
 以上を短時間でとにかく多くやる

・カードソーティング
 ラベルやカテゴリを決める前にやるといい(初期でやること)

メール配信と分析 Taylor Wakefield (MailGun)

今でもe-mailの利用は圧倒的に多い。だけど90%はスパム。
e-mailの内容はhtmlのみはだめで、画像はデフォルトで消される場合が多い
textは短すぎてもだめで、ストーリー性が必要。
トラフィックが集中しすぎるとスパム判定されるので注意が必要。

パネルディスカッション

データだけでは局所的な最適解になってしまう。
もちろんクリエイティビティが必要。