ウォール・ストリート
原題 Wall Street : Money Never Sleeps
1987年の名作 ウォール街 原題 Wall Street の続編にあたり、監督も引き続きオリバー・ストーンがメガホンを。
オリバー・ストーンといえば社会派映画の名監督で、私も大好きな監督の一人で、プラトーン〜エニイ・ギブン・サンデーくらいまではほぼ全作見てきました。しかし、ここ数年は切れ味が衰えてきたというイメージで、人気取り的な映画が増えていて、全く見る気が起こらなかったわけですが、今回はウォール街の続編ということで、見事に釣られていってきました。
結果は見事に期待はずれでございました。
おおまかな話の流れとしましては、熱い志を持った若い金融マンがのし上がって行くに連れて、マネーの欲望に飲み込まれて、そして断ち切るという前作の流れを継承されていて、これ自体は特に何も問題ないと思うのですが、
それに安っぽい恋愛や親子愛なんかを加えてしまったばっかりに、 なんぞこれ という仕上がりになっている次第です。特に結末がひどいです。
ストーン映画としては、たぶん近年の金融の暴走を辛辣に批判するような映画をぶつけてくるはずだと思っていたのですが、
全然お金の狂気といったことの異常さってのが伝わってこない。
ほとんどリーマンショックについて知らないならまだしも、今ではだれでも知っているような内容にたいしては、
薄っぺらいとしかいいようのない内容でした。
よかったところは、前作のファンであれば、やはりゴードン・ゲッコーさんの存在くらいで、すごいアガるシーンもあるわけですが、その少しあとにズコーっとなりわけなんですが。。
ストーンの映画ももう本格的にだめだなと思った一作でした。